その13 

2003.09.30 Tuesday

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    そば職人・知明は「より美味しい蕎麦の実現」という命題に、日夜取り組んでいる。
    先日、「業務用の手回しの石臼を注文して欲しい」と申し出た。
    前回のコラムで蕎麦の「香り」のことについて触れたが、その香りをもっと出すための試みであろう。
    挽きたての蕎麦がもっとも香りが高いのは常識である。
    コーヒーなども同じであろう。
    本日、その石臼が届き、知明は早速実験を開始したようだ。
    石臼の回転する速度でも、そば粉の粒子の大きさが変わる。
    蕎麦の実の果皮(かわ)を除いた子実(み)を「挽きぐるみ」という。
    そのままポリポリ食べても美味しい。
    その「挽きぐるみ」を石臼の上から入れて、廻しながら挽くと、蕎麦粉が遠心力で少しづつ出てくる。
    挽きたての蕎麦粉をなめてみると、蕎麦独特の風味と甘さが口の中でひろがる。
    製粉所から仕入れている蕎麦粉に、どれほどの比率でブレンドしたら一番効果が上がるのか?
    どれくらいの粒子の大きさに挽いたら、麺の食感が心地よいのか?
    石臼で挽いた蕎麦粉だけのこだわりの蕎麦を、限定でメニューに加えてみてはどうか?
    まだ、課題はたくさんある。冬の蕎麦の出し方も、現在、研究中である。
    鴨南蛮(アイガモの肉を煮込んで、熱い出汁で蕎麦を食べる)とか、かけそばとか・・・・・
    添付写真は、先日仕入れた手廻し式の業務用石臼(380mm×320mm×H170mm)である。
    回転部は直径が215mmで、全体の重量は23kg。
    材質は御影石(みかげいし)、ハンドル部は天然木製。
    当店で取り扱っており、送料込み、税別で49000円である。
    粉体力学に興味のある人には是非お薦めの逸品である。
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