猪原金物店・コラム明治10年に創業。九州で2番目に歴史の金物屋

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その3 14:03
「その2」で、上の町通りの旧来の側溝を「湧水道」と「生活廃水道」の2つに分けるように、官民共同で協議し整備したことを述べた。(平成15年に道路の両側とも完成した。)
さて、次はいよいよ、市道と民地の境界線を走っている「湧水道」を利用して、民地側に「せせらぎ」を造る工事が進もうとしている。
「世界の水の権威」東京医科歯科大学大学院・藤田紘一郎教授をして、国内の湧水の4傑に(全国新聞紙上で)挙げてもらった島原の湧水を、惜しげもなく側溝に捨ててきた我々は、今やっと有効利用の道を模索し始めている。(4傑は、北海道「羊蹄山の水」、神戸「六甲の水」、屋久島「縄文水」、長崎県島原市の湧水)
全国で繰り広げられている「体験型農業」にしても、以前までは収穫の時だけ観光客を誘致していたが、最近では本物志向が定着しつつあり「土づくり」から参加してもらうようになってきているようだ。
{テーマパーク}みたいにきれいな「湧水」を演出して観光客に見せるだけではなく、本物の「せせらぎ」を街なかに現出させ、住民がそこから派生する湧水の恩恵をどんどん生活に取り入れていくことの重要性は以前にも触れた。
クレソン、ハヤ、カワニナ、モクズガニなどに、今後は淡水産の「しじみ」を放流し、ビオ・トープの仲間入りをさせようという計画がある。
もし、自己増殖に成功すれば、上の町の住民は昔みたいに「しじみ汁」を自分の町で自給できるようになる。
お酒を呑みすぎた翌朝は、子供(あるいは当の本人)が親のために、せせらぎからシジミを採取する姿を眼にするようになる。(シジミやカキが肝臓の機能回復に非常に有効な事はご存知だと思う。)
一日あたりの湧水量・約440トン(市内の他の地区はもっと膨大な湧出量だ)の有効活用法は、まだ知恵を絞れば無尽蔵に出てくるはずだ。
それは「水の文化」を創ることになる。
自分達の代では考えつかなかったアイデアを次の世代が考えてくれるかもしれない。
そして、住民が知恵を絞って考え出した「水の文化」は、そのまま住民の「誇り」になっていくのである。
添付写真は「街並み環境整備事業」の適用を受けて、現在工事中の「欣喜堂(きんきどう)」。
店舗正面の左半分に「せせらぎ」が出来つつある。2月16日完成予定。
| 「まちづくり実践講座」 | - | - | posted by ino-haya - -
その2 12:35
今や「まちづくり」は国、県、市、町、村の行政や住民の間で接頭語として頻繁に使われるようになった。
これは日本人の国民意識にとって非常にいい傾向だ。
オランダ、ドイツ、イギリス、フランスなどのEU諸国はあえて「まちづくり」という言葉を使わなくても大昔から国民意識の中に存在していたので、その結果が街並みに滲み出ている。
しかし、日本人は58年前の戦争に敗れた時点で軍国主義といっしょに伝統や誇り、文化、美意識も捨てさせられたので現在大変な事になっている。
同じ敗戦国のドイツやイタリアは瓦礫になった国土を戦前の街並みと自然に戻すために半世紀以上かけて現在も修復工事を続けている。
日本は占領国・アメリカの指導協力の下で、経済最優先の国土開発、都市計画を進めてきた。
その結果、街並みは?、山や川や海などの自然は?、国民の心や健康は?、日本人の誇りや伝統は?・・・・・ 
「まちづくり」に目覚めるということは地域の伝統や歴史、文化、自然などの{独自性}に目覚めるだけではなく、日本人の美意識や誇りに目覚めるということになる。
小生は右翼でも国粋主義者でも、懐古主義者でもなく、日本の古いものがすべていいと言っているわけではない。
今後、国際社会になり、地域間競争も激化していく時、地域社会が生き延びていくためには何が「武器」になるかということだ。
住民がいち早く「まちづくり」に目覚め、凄い速度で破壊されつつある各地域の街並みや自然などの環境や文化、美意識、誇りを守り抜き、修復、再生して時代に合った新しい方向性を見つけ出す事が唯一の「武器」になると思うのだ。
島原の最終兵器となる「武器」は、やはり「水」だ。
全国でも4つの指に入る汚染されていない良質の湧水が、しかも市街地のど真ん中に湧き出ているのは「島原」だけなのだ。
国内のベスト4とは北海道・羊蹄山の水、神戸・六甲の水、屋久島の縄文水、長崎県島原の湧水である。(水の研究で世界的権威の東京医科歯科大学大学院教授・藤田紘一郎氏が新聞紙上で発表)
その「湧水」を使って街なかに自然に近いビオ・トープを作ること。
それから生じる副産物、つまり動植物の自然発生(ホタル、カワニナ、ハヤ、カニ,エビ、クレソンなど)で街並み保存と平行して、潤いのある自然環境を街なかに現出させる事。
このことが島原の最優先させなくてはならない「まちづくり」戦略だと考える。
「速魚川」というちっぽけな人工河川の5年間の実験とその効果は、最近言われている「費用対効果」の点でも巨額の投資で箱モノを作る風潮に一石を投じたと思っている。
現在すでにある材料で、さほどお金をかけずに最大限の効果を生み出す手法は今後の島原にとって絶対重要になってくる。
島原にはもう新しい箱モノは要らないのだ。 
添付写真は平成14年度から着工した湧水だけが流れる側溝・「湧水道」。
生活廃水と湧水がいっしょに流れる従来の側溝を「生活廃水道」と「湧水道」の二つに分け、「生活廃水道」は道路の地下に「湧水道」は私有地に接する道路の両脇の地表に設置した。
店先などの私有地に「せせらぎ」や「池」などのビオ・トープを作り、この「湧水道」に入水部と排水部の2箇所の穴を開ければ湧水が流れる仕組みになっている。
上の町の3箇所から出ている湧水(1日約440トン)を捨てることなく住民が有効に利用でき、あたかもあちこちに水が湧いているように見えるはずだ。
今年度はすでに2軒ほどこの「湧水道」を利用する店舗が名乗りを挙げた。
「湧水道」には透水性舗装が埋め込まれた溝ブタが並んではめられており、歩道の一部として役割を果たしている。
平成15年度は残り半分(山側)の側溝工事が予定されており、平成17年度までに道路本体の表装工事も終了する予定だ。
| 「まちづくり実践講座」 | - | - | posted by ino-haya - -
その1 22:36
全国総まちづくりブームの昨今である。
わが森岳商店街を中心にした「まちづくり」に関する内容をシリーズで紹介する。
島原市は小学校区で6つに区切られている。
すなわち北から三会地区(三会小学校)、杉谷地区(第四小学校)、森岳地区(第一小学校)、霊丘地区(第二小学校)、白山地区(第三小学校)、安中地区(第五小学校)の六地区。
「商店街」としては中央地区(森岳、霊丘、白山)に六つの商店街が一本道でつながって集中している。
一時代、繁栄を極めた全国1万8700余りの「商店街」も今は見る影も無く、虫の息だ。
1996年の時点で10年後、つまり2005年には商店の数は半数に減るとの予測がたてられた。
原因はいろいろあるだろう。
第一は「後継者不足」と言われている。
商店経営者が景気が良かった時代にその子供達は地方の高校から大学あるいは大学院まで進学し都会の大手企業に就職した。
当然、商店経営者は老齢化し「後継者」はいない状態になる。
第二の原因は「大型店の地方進出」である。
自動車社会の到来で買い物は何でも揃うロードサイドの大型小売店で済ませるスタイルが一般化した。
資本力と膨大な商品数、消費動向の専門的分析と確立された販売マニュアルなど、「父ちゃん母ちゃん」の商店がおいそれとかなう訳はない。
第三の原因は・・・・う〜ん・・原因をいくら挙げてもいっしょか・・つまり消費者から商店街がそっぽを向かれてしまった「事実」を我々商店主がどのように受け止めるか?が今一番大切なことかも知れない。
添付写真は今年3月に森岳商店街の住民が中心になって行政と協力し完成した「東虎口坂(ひがしこぐちざか)」。
ここ十年間の「まちづくり」活動が次第に形になりつつある。
| 「まちづくり実践講座」 | - | - | posted by ino-haya - -
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