その5

2003.03.22 Saturday

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    アメリカがイラク攻撃を開始して三日目を迎え、従来の国連の存在理由が揺らぐ中、北朝鮮の不穏な動きがあり株価が暴落する兆候が出始め世界中が混沌の中に突き進もうとしている。
    産油国のタダに近い「石油」に寄生して戦後、経済発展と繁栄を欲しいままにしてきた我々先進国はその自己矛盾を突きつけられて行き詰まっている。
    今回の戦争は「石油」と「宗教」の戦争と言っていいようだ。
    「産油国」対「先進国」、「イスラム教」対「キリスト教・ユダヤ教」の構図を見てしまう。
    当店も数年前から意識的にプラスティックなどの石油製品を展示から外そうと努力してきたが結論は{不可能}だった。
    もう「石油」無しには他業種同様に物品販売業は成り立たないのか?
    「時間の止まったような座敷」とは石油製品を使っていない、つまり木、ガラス、鉄、和紙、麻、綿、ワラ(畳)、土などの材料だけで出来ている座敷で・・・やっぱり無理か?
    ストーブの燃料は灯油だし裸電球の電気は石油か原子力発電によるものだし・・・
    ともあれ、もらいものやありものや手作りでなんとか座敷は完成した。
    これも多くの人たちの協力がなかったらできなかっただろう。
    有り難い。深く感謝している。
    現在、森岳商店街では「春爛漫市」(3月21日〜23日)が開催されており多くの人出で賑わっている。
    この座敷にもすでに多くのお客様が来て蕎麦や飲食を楽しんでもらうようになった。
    添付写真は座敷の出入り口で暖簾(のれん)越しに中庭が見える。
    偶然にも障子を左右の既存の柱から二枚づつはめていったら出入り口の間隔が91センチになった。
    これはバリアフリーの出入り口の最小幅の規定(91センチ)と見事に一致している(!?)。

    その4

    2003.03.21 Friday

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      添付写真は障子を開けて座敷の速魚川側奥を撮影したところ。
      無計画の思いつきで工事に着工したが、金物店店舗南側の一角を占拠していた木棚2台がこの座敷の奥壁に偶然にも綺麗に収まってしまい、昔からここにあったような錯覚を覚える。
      照明は小泉産業(照明器具のメーカー)の石田氏に頼みレトロ調の裸電球を2燈だけ付けて全体を薄暗くした。
      畳は窓がわに4畳敷いて残りはそのまま土間にしテーブルと椅子を置く事にした。
      畳の机も二階に昔からあった古いものを2つ引っ張り出してきて置いた。
      ここまで出来上がると窓は「すだれ」じゃなく「格子戸」を付けたくなって大工さんに相談し建具屋を紹介してもらった。
      「泥棒を捕まえて縄をなう」方式は相変わらずだ。
      いいかげんな性格がいいかげんな空間を作っていく。
      5日間で出来上がった即席空間であるが、最後に格子戸がはまり空間がしまった。
      「昔の遊郭みたいね・・・」と指摘を受け「・・・・!?」
      人間の潜在意識は恐いもので我々は無意識に遊郭を作っていた事になる。
      格子戸越しに客を誘う遊女達・・・「五番町夕霧楼」とか映画のシーンを想像していたのか?
      「時間が止まったような座敷」の{時間}とはいつ頃かという質問には詰まってしまいそうだ。
      今は寒いので格子戸の表のサッシ窓は閉めているが温かくなると開け放し格子戸越しに自然の風と速魚川のせせらぎの音が聞こえてくる仕掛けになる。
      そこで蕎麦を手繰り、珈琲や他の飲食が楽しめるようになるだろう。

      その3

      2003.03.18 Tuesday

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        できあった倉庫に商品を収納しながら平行して店舗内の商品があった空間に座敷が出来ていきます。
        白い壁を「弁柄(べんがら)」色に塗る作業は大工さんが帰った午後6時以降に始めます。
        塗装屋を雇う予算はありませんから壁も柱や床の木部も自分達で塗らなくてはなりません。
        壁の色は弟・知明の提案です。
        当店は漆喰の白壁ばかりなので赤色が面白いはずだと言う事です。
        小生も同感でしたので塗料店に色見本を持って来てもらい水性塗料を15平米分注文しました。
        連日真夜中の12時過ぎまで弟と二人で壁と柱や板を塗り翌日の大工さんが来る前に脚立などを撤去する作業が続きました。
        次第に部屋の表情が変わり始め疲れを忘れるほど作業自体が楽しくなっていきました。

        その2

        2003.03.17 Monday

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          5日間で倉庫を建て、そこに店舗の金物類(建築、土木、工具関係など)を移動し収納しなければなりませんが、恐らく総重量は数トンあると思われます。
          商品を陳列する棚だけで数百キロはあるのですから大変なエネルギーが要りました。
          しかし空間を空けないことには目的の「時間が止まったような座敷」の工事に着工できません。
          速魚川の横にブルーシートをひき、そこに商品をどんどん運んで置くと同時に,陳列棚を空にし分解して速やかに倉庫に移動させまた組み立てるという作業と平行してやらなくてはなりませんでした。
          添付写真は前日のコラムの写真の数時間後の様子です。
          店で仕事をしながら時間を見つけては倉庫に来て脚立に乗り白木の木部にキシラデコール(防腐・着色材)を刷毛で塗るという無茶苦茶な作業で約3時間ほどで写真の二面を塗り終わりました。
          翌日大工さんが来て下に防腐剤がたれて落ちていなかったので塗装屋を雇ったのか?とビックリしていました。
          数年に一度店舗の杉の雨戸にクレオソートを短時間で塗ってきた経験があるので要領はわかっていたのです。
          塗料の液を含ませた刷毛を垂直の壁に塗るときは下から上に向けて塗ると絶対液はたれません。

          その1

          2003.03.16 Sunday

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            何の予告もなしに長い間コラムをお休みしまして誠に申し訳ありませんでした。
            今から数回にわたってその言い訳を書きたいと思います。
            題して「時間を止める為の作業」。
            この2週間というもの、命懸けで店舗の大改革を実行していました。
            寝ている時間以外は仕事と店舗改修工事に費やしてきました。
            そして本日やっと一段落してこのコラムを書こうとしています。
            改修工事の概要は、駐車場の隅に倉庫を建て、その倉庫に商品を移動して空いた空間に座敷を作るといった単純なものでした。
            しかしそのすべての行程をわずか二週間以内で済ませなくてはならなかったのです。(14日から人形作家、書道家の二人展を控えていたからです。)
            昨年の10月に有明町の築後約50年の民家を壊し新築の家を建てるので古い建具(障子や木戸)が要るのだったら取りに行くようにと友人で設計士の本田氏から連絡がありトラックで取りに行きました。
            しっかりした建具ばかりで当時の職人の良い仕事がうかがえ、これをパワーショベルで家と一緒に潰してゴミとして捨ててしまう予定だったのですからゾッとしたしそれをもらえる事は有り難いと思いました。
            しかしその時点ではまだ店舗の中に「時間が止まったような座敷」を作る構想はありませんでした。
            座敷に関しては地元のTV局・長崎文化放送(NCC)が数日前にタイミング良く取材に来られ、作っているシーンと出来上がったシーンを蕎麦作りと交えて放送します。(放送日は3月17日・月曜の午後6時30分から「明るいニュース」で約1分間、3月26日・水曜の午後6時18分から「スーパーJチャンネル・九州沖縄」で約3分間放送されます。是非観てください。)
            倉庫も座敷もそれらの古い建具をフルに使用した超低予算の工事になりました。
            と言うよりその予算で出来なければ工事自体を断念せざるを得ない逼迫した財政状況なのです。
            添付写真は工期5日で建てた倉庫。
            手前左のコーナーをカットしたのは速魚川の水源・井戸のマンホール蓋を避けた為で、昔から井戸や池を埋める際は水の神様(青龍?)の「息抜き」をする風習のなごりです。
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