その6

2003.07.31 Thursday

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    たかだか犬を一匹飼うくらいでまだゴチャゴチャやってたのかと思われるかもしれない。
    しかし、犬や猫や他の動物をペットとして飼う事は、日用品を買う事とまったく違う次元の事なのでそう簡単には行かないと思っている。
    本日とうとう、三女・朝子と二人で市内の県南保健所に犬の「里親登録」をしに行って来た。
    4月30日(朝子の誕生日)に契約書を取り交わしてからすでに丸3ヶ月が経ち、何人かの犬に詳しい人に「柴犬のオスで子犬。できれば黒い柴犬」という条件で探してもらったが、縁が無かったようだった。
    保健所勤務の人が当店に来られた時、その話をしたら「里親登録」を勧められた。
    保健所には野良犬(猫など)だけでなく、飼い犬や飼い犬の産んだ子犬達が相当数持ち込まれ、薬殺処分されるらしい。
    血統書つきの親から産まれた子犬たちも多く、ゴールデンレトリバーなどの人気種も保健所に相談が来るらしい。
    今の日本ではペット=おもちゃの感覚が蔓延しているという。
    産ませた後のあても無いのに避妊手術をしない飼い主が多いらしいのだ。
    人間から捨てられて野生化した犬や猫は多くの病気をもっている確率が高く、人間に対する猜疑心も強いので捕獲された犬は飼うのにはあまり向いていないという。
    また親犬の種類が不明な子犬を引き取って、成犬になった時「こんなに大きくなると知っていたら引き取らなかったのに」と苦情が出るなどのトラブルが多いので、「里親登録」の場合、やり取りをする以前に親犬の種類を双方で確認し合う必要があるそうだ。
    以前、知り合いの方から「犬を飼うならチャウチャウ犬が飼い易いですよ。」というアドバイスをもらった事がある。
    ライオンみたいな強面(こわもて)の顔をしている犬だ。
    チャウチャウ犬は中国で食用犬として改良された犬で、少ない餌でドンドン大きくなるし散歩をさせなくてもストレスがたまらないのが特徴らしい(食べた餌を効率良く肉に替える!?)。 
    しかし人間のペットとして改良された訳ではないから、中国産は人に慣れないし噛みつくらしい。
    「欧米でペットとして性格を改良されたチャウチャウ犬なら、人に慣れるので最適です」ということらしい。
    バイオ・テクノロジーの発達で遺伝子操作をすれば何でもできる恐ろしい時代だ。
    小説が映画化された「ジュラシック・パーク」のテーマは人間の行き過ぎた科学技術に対する警告であった。
    現在、シベリアの凍土から出てくる冷凍マンモスを現在に甦らせようとプロジェクトができていると聞いた事がある。
    冷凍マンモスのオスの精子をアフリカ象(あるいはインド象)のメスに人工授精させ、マンモスと象の混血種を作り、メンデルの法則に従って交配で世代交代を繰り返す事で「先祖返り」させる方法と、マンモスの細胞を培養していきなりクローン・マンモスを作る方法があるらしく、後者が短時間でできるので採用されたらしい。
    現代に甦ったマンモスは浦島太郎みたいな取り残された気持ちになるのかも知れない。
    人間は人間以外の動物や植物をメンデルの法則に従って「交配」という方法で改良してきた。
    小生は「交配」以外の方法で動植物を改良するのには絶対反対だ。その必要性を感じない。
    人間が人間を改良しようとしたのは人類史上、ナチスのアドルフ・ヒットラーしかいなかったと思うが、バイオ・テクノロジーのクローン技術が誕生した事を知ったらヒトラーは大喜びするはずだ。

    その5

    2003.04.30 Wednesday

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      とうとう契約書を書かされるはめになった・・・・・・。以下は原文どおり。
         「犬を飼う事に関する猪原家の契約書」

       猪原信明、美代子(以下「甲」という)と猪原志乃、小夏、朝子(以下「乙」という)との間に、犬を飼うに際して、次の通り契約を締結する。

       第一条 本契約は、甲が第三者より購入あるいは譲り受けたペット(愛玩動物)としての犬を、乙の責任と義務において家族の一員として健康に幸福に飼育し、甲および甲の店舗、自宅の運営に支障や負担をかけないことを目的とする。

       第二条 甲と乙は第一条の目的を実行するために、犬の飼育に関する以下の具体的な取り決めをし、もし乙がそれらの取り決め事項を実行しなかった場合の罰則規定も明記するものとする。

           犬の飼育に関する甲と乙の取り決め(約束)事項。

         1 犬の種類や性別、名前に関しては甲と乙が話し合って決める。
           (例えば、黒毛の柴犬のオスで名前は「伝兵衛(でんべえ)」とか・・・・)

         2 犬の世話に関しては乙(三人)の協力による責任と義務で実行するものとする。
           (志乃、小夏、朝子が平等に交代制か分担制の表を作成し甲に提出する。)

           ★ 猪原家の敷地内のすべて(犬小屋内部も)に落ちる犬の糞や抜け毛の清掃。
           ★ 猪原家の敷地以外の(散歩、家族旅行時)すべてに落ちる糞や抜け毛の清掃。
           ★ 一日二回の犬の食事の世話。
           ★ 一週間に一回の犬の身体の洗浄。(汚れ方や季節で適当に回数を増やす)
           ★ 犬のしつけ。(甲も協力する)
           ★ 犬の散歩。(よほどの事情がない限り一日最低一回以上とする)
           ★ その他、犬を飼う事で新しく生じる事に対する後始末。

       第三条 罰則規定(契約した事柄、つまり約束が守れなかった時の乙に課せられるペナルティー)。
          ★ 契約違反をした場合は基本的に乙は三人とも連帯責任を負うものとする。
            (責任のなすりあいは絶対に許されないものとする。)
          ★ 契約違反をした場合は甲が乙に対し一度だけ言葉で警告(注意)するものとする。
          ★ 一度の警告でも乙が契約を実行しない場合、甲は乙に対し罰を与える事ができる。
          ★ 罰は体罰とし、甲の判断により方法は決定し、乙はその体罰を受けなければならない。
          ★ 乙は体罰を受ける前に契約違反の釈明を甲にする事ができるものとする。
          ★ 乙が契約違反を5回以上した場合、犬を飼う事を放棄したものとみなし、甲は犬を第三者に譲
            渡する事とし、以後、乙は猪原家において犬の飼育はできないものとする。

      上のとおり契約をしたので本書2通を作成し、甲乙各これに署名捺印した上、各1通これを保有する。

          平成15年4月30日(水)
                
                (甲) 長崎県島原市上の町912番地   猪原信明、美代子   印

                (乙) 長崎県島原市上の町912番地   猪原志乃、小夏、朝子  印

      今日はおりしも朝子の11歳の誕生日である。
      小夏と朝子が台所で妻・美代子の指導のもと怪しげなケーキを作った。
      あとは我が家の所得に合わせたつつましい誕生祝いの食事がでて全員で平らげ、ケーキにさされた蝋燭に火がともされ電気を消して「ハッピーバースデー」の歌を歌い、朝子が蝋燭を吹き消し拍手。
      場が盛り上がったところで父親である小生が誕生祝としてこの契約書を取り出し朗読(全員シラ〜としている雰囲気が伝わる)。
      すでに二枚の契約書には小生の印鑑は押してある。
      3人は朱肉に人差し指を押し、次々に契約書に指紋印を押していく。
      意外な事に最後まで押さなかったのは朝子だった。
      現在、契約はまだ成立していない。妻・美代子が押さないのだ。

      その4

      2003.04.25 Friday

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        朝子に契約書の書き方を説明すると「手本」を書いて欲しいと言う。見え見えだ。
        小生が書いた文章をそっくりそのまま書き写して「はい、これで契約成立。犬を飼って!」てなことになるだろう。
        パントマイムの村田美穂氏が島原での公演で久しぶりに来訪し茶房でいっしょに酒を酌み交わしていてもお構いなし、百円ショップで買ってきたペット犬の本を持って来て「この犬はどうかなあ?」と一挙に畳み込もうと必死だ。
        結局、朝子は契約書を2度書いて店に持ってきたが、いずれも契約書の体を成しておらず、やはり小学5年には所詮無理かな?と思い始めた。
        店にある「モデルー文例・書式集(会社一般用)」という分厚い本を与え、「契約書」の項目を開いて説明したが「ダックスフンドが・・・」とか口走り全く聞いている気配はない。
        大きくため息をつきながら、小生が書くしかないのか・・と思い始めた。
        それが朝子の戦略とも知らず・・・・・
        柴犬の黒い毛の珍しい種類がいるとお客の一人から聞いた。
        全身真っ黒で、胸の部分だけ白いそうだ。
        月の輪熊みたいで面白い。見たこともないが・・・・
        いかん!まだ契約も成立していないのに早すぎる。
        闘う前から鞘を抜き捨てた佐々木小次郎と一緒だ。

        その3

        2003.04.12 Saturday

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          翌日、朝子は二人の姉と相談して作成した「契約書」を店に持って来て、何を考えたのか当店の認印を引出しから取り出し押そうとした。
          小生が制止すると「なんで?印鑑がいるとやろ?」と不思議そうに言う。
          「ばかたれが!!印鑑ば押したら契約が成立した事になるやろが!!まだこっちは読んでもいないし合意してもいない。」
          「ふ〜ん・・・とにかく契約書は置いていくから読んどいて」
          契約書の意味もよく理解してないようだが、とにかく犬を飼ってもらう為の軽い手続き程度に考えている事だけは確かだ。
          後で契約書を読んでみたが・・・・・予測通りだった。
          まず罰則規定が一切書かれていない。
          「 けい約書・・・・犬の種類:ダックスフンド。   名前:マーフィー。  しつけ担当:あいてる時間にみんながする。   ふろ:いっしゅうかんに一回。    さんぽ:朝子、小夏、志乃。   犬小屋の掃除:朝子が一ヶ月に一回。うんちのしょりもする(あさ子)    せい別:オス    あそび:みんなであそんであげる。    エサ:朝7:00、夜7:00、朝子     むすめ印、    父。母印    」
          これでは「契約書」ではなく「要望書」だ。
          現在、犬の人気度ナンバーワンはチワワで次がダックスフンドらしい。
          確かに可愛い。
          しかし我が家では飲食業をしているため自宅で飼う事はできない。
          当然、野外の犬小屋で飼う事になるから小型犬より中型犬が妥当だろう。
          柴犬かビーグル犬に決まっている(!?)。
          「マーフィー」なんて昔のスキンヘッドのプロレスラーを連想するからダメ(!?)。
          やっぱり「伊集院」とか「雷電」とかがシックリくる(!?)。
          しつけなんてどうせ小生か弟・知明にしかできない。
          その前に自分達の躾に関して真剣に考えて欲しい。
          風呂なんてどうせ小生の役目にされる。
          散歩は娘達がするに決まっている。
          犬小屋の掃除と糞の処理は「絶対」朝子はしない!!
          これは家族全員の共通認識だ。
          となると姉達も「契約書」を書く時、朝子といっしょにいたはずだから犬小屋と糞に関しては姉二人も放棄している事になる。
          やはり予想通りだ。
          5W1Hの原則を教えなくてはならない時が来た。
          「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにして、」を明確にした上で、問題の不履行時の罰則規定を克明に厳密に書かせて、この際だから「朱印」の意味も教えようと思う。
          どうせ娘達には指紋で押させるつもりだが・・・・

          その2

          2003.04.07 Monday

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            先月、駐車場の端に倉庫が完成し「犬小屋」を置けるスペースができた事でにわかに犬を飼うことが現実味を帯びてきた。
            しかし・・・・しかしだ。
            問題の娘どもに「改心」の兆しなど微塵もない。
            特に末娘の朝子(小5)の生活態度ときたら最悪だ。
            バスケットだけは熱心だが家のことは何一つ手伝わない。
            春休みの生活を観察してみたが、親としてはため息しか出ない。
            これで犬を飼うとどうなるか?
            恐らく子犬から飼うだろうからカワイイに決まっている。
            犬好きの娘達は夢中になる。
            餌をやり、散歩に連れて行き、糞の掃除、シャンプーをしてやる・・・猫・・いや「犬可愛がり」だ。
            子犬は一年程で成犬になる。
            かくして蜜月は終焉し、世話に飽きてきた娘達の「良いトコ取り」が始まる。
            餌ぐらいはやるかもしれないが糞、犬小屋の掃除、シャンプーなどはしなくなる。
            TVやマンガを観てゴロゴロし大口を開けて笑っている風景がリアルに・・そう、かなりリアルに眼に浮かぶのだ。
            怒って注意すると慌てて犬の世話をするだろうが、数回のやり取りをするうち、親の方が諦め、忙しい合間に犬の世話をするようになる。
            娘達の「良いトコ取り」は完全に確定し「家に○○っていう犬がいるんだけど、やっぱり犬って可愛いね」と涼しげに友達に吹聴する娘達の(特に三女・朝子の)顔が浮かんでくる。
            父親としてそういう事態を容認するわけにはいかない。
            朝子を呼びつけ「契約書を書きなさい。
            つまり約束事を文章にしてその約束を守れなかった場合の罰も自分で書くのだ」と言い渡した。
            娘はニヤリと笑う。
            目的の為なら手段を選ばない性格の朝子は恐らく「死刑にされてもかまわない」などと書くだろう。
            かなり本格的な親子の駆け引きが始まろうとしている。
            犬を飼い始めた時点で既得権が敵方(娘達)に生じることになる。
            そうは問屋が卸さない。
            小5の小娘ごときに中年のいい大人が負けるわけにはいかないのだ。

            その3

            2003.02.04 Tuesday

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              翌日、朝子は二人の姉と相談して作成した「契約書」を店に持って来て、何を考えたのか当店の認印を引出しから取り出し押そうとした。
              小生が制止すると「なんで?印鑑がいるとやろ?」と不思議そうに言う。
              「ばかたれが!!印鑑ば押したら契約が成立した事になるやろが!!まだこっちは読んでもいないし合意してもいない。」
              「ふ〜ん・・・とにかく契約書は置いていくから読んどいて」
              契約書の意味もよく理解してないようだが、とにかく犬を飼ってもらう為の軽い手続き程度に考えている事だけは確かだ。
              後で契約書を読んでみたが・・・・・予測通りだった。
              まず罰則規定が一切書かれていない。
              「 けい約書・・・・犬の種類:ダックスフンド。 名前:マーフィー。 しつけ担当:あいてる時間にみんながする。   ふろ:いっしゅうかんに一回。 さんぽ:朝子、小夏、志乃。 犬小屋の掃除:朝子が一ヶ月に一回。 うんちのしょりもする(あさ子) せい別:オス あそび:みんなであそんであげる。 エサ:朝7:00、夜7:00、朝子 むすめ印、 父。母印 」 

              これでは「契約書」ではなく「要望書」だ。
              現在、犬の人気度ナンバーワンはチワワで次がダックスフンドらしい。
              確かに可愛い。
              しかし我が家では飲食業をしているため自宅で飼う事はできない。
              当然、野外の犬小屋で飼う事になるから小型犬より中型犬が妥当だろう。
              柴犬かビーグル犬に決まっている(!?)。
              「マーフィー」なんて昔のスキンヘッドのプロレスラーを連想するからダメ(!?)。
              やっぱり「伊集院」とか「雷電」とかがシックリくる(!?)。
              しつけなんてどうせ小生か弟・知明にしかできない。
              その前に自分達の躾に関して真剣に考えて欲しい。
              風呂なんてどうせ小生の役目にされる。
              散歩は娘達がするに決まっている。
              犬小屋の掃除と糞の処理は「絶対」朝子はしない!!
              これは家族全員の共通認識だ。
              となると姉達も「契約書」を書く時、朝子といっしょにいたはずだから犬小屋と糞に関しては姉二人も放棄している事になる。
              やはり予想通りだ。
              5W1Hの原則を教えなくてはならない時が来た。
              「いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのようにして、」を明確にした上で、問題の不履行時の罰則規定を克明に厳密に書かせて、この際だから「朱印」の意味も教えようと思う。
              どうせ娘達には指紋で押させるつもりだが・・・・
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