猪原金物店・コラム明治10年に創業。九州で2番目に歴史の金物屋。
金物店の裏では喫茶店も営業しています。

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【まぼろしのカステラ】その8 15:54
2010年2月にこのブログで初めて須崎屋の五三焼きカステラを紹介した時、タイトルを【まぼろしのカステラ】と名づけた。伊藤代二氏の菓子職人としての誇りとこだわりを込めた集大成であり、一日10個しか焼けない究極のカステラならこの呼び名がふさわしいと考えたからだ。

一般の大手企業メーカーは利潤追求が目的であるから大量生産と大量販売が大前提である。この【企業】に対して【家業】は少し意味が違ってくる。世界に冠たる技術立国「日本」を支えているのは全国に存在する中小零細企業であり、その出発点は「家内制手工業」と揶揄されてきた【家業】なのだ。今や絶滅危惧種と言われる【家業】は利潤だけで動いてはこなかった。

職人としての情熱や誇り、時には採算を度外視した製品の開発と技術の追求。「金とモノがなかったら知恵と汗をしぼれ」と努力を重ねてきたのだ。大量生産大量消費の時代がいつまで続くかわからないが、21世紀は本物志向が絶対に戻って来る予感がする。そこで求められるのはこだわりを捨てずに情熱を持ち続ける職人魂ではないかと思う。須崎屋5代目・伊藤代二氏の生きざまがそれを物語っているようだ。

下の連続写真は、本日の朝8時から放送された【旅サラダ】のテレビ画面をカメラで撮影したもの。今回のリポーターを務めた歌手・伍代夏子は少しふくよかになっていたがやはり美人である。【家業】として連綿と続いてきた須崎屋と究極の五三焼きカステラを生み出した伊藤代二氏が全国の茶の間に紹介されている。我がことのように嬉しく、また島原半島の誇りに思うのである。









 
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【まぼろしのカステラ】その7 11:19
   必見!!4月20日の朝8時【旅サラダ】

3年前の2010年に完成し販売を始めた南島原市有家町【須崎屋】の “ 幻のカステラ ”・五三焼きが、いよいよ全国放送の人気テレビ番組【旅サラダ】で紹介されることになった。150年の歴史を誇る和菓子屋の5代目・伊藤代二(だいじ)氏が、先月当店に五三焼きカステラを配達に来た時に「4月7日に東京のテレビ局から取材に来ることになりました。放送は4月20日土曜日の朝8時からの番組【旅サラダ】だそうです。リポーターは歌手の伍代夏子さんです。」と嬉しそうに語った。





 
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【まぼろしのカステラ】その6 13:33
年の12月初旬、日本経済新聞社の記者から電話があった。須崎屋の伊藤代二氏についてのインタビューだった。 記者は須崎屋に関する当店の過去のブログはすでに読んでおり、確認のための電話だったようだ。 須崎屋がとうとう日経新聞に取り上げられるようになった。うれしかった。伊藤氏の日々の努力と精進が多くの人々を感動させ、口コミが大手メディアに届いたのである。 74歳・・・伊藤氏のカステラ職人としてのドラマは今後も続いていく。
 
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【まぼろしのカステラ】その5 17:56
「須崎屋」の五三焼きは、嬉しい事にだんだん世の中に知られ始めている。 今月は購読者数が県内で一番多いといわれる長崎新聞の経済欄に掲載された(下の写真)。 地元情報誌、ケーブルテレビ、新聞などに紹介されたことで、「美味しいカステラがここに置いてあるときいたのですが・・・」と当店を尋ねて来る人もボチボチ増え始めている。
 



伊藤代二氏が3年の歳月を費やして五三焼きを完成させた一昨年前から、当店に委託販売で置かせていただいている。 当初は認知度が低く、なかなか売れずに賞味期限を切って引き取りになることもあったが、最近は完売して当店から追加注文の電話を入れることが多くなった。 また、美味しいという評判が広がったことで、長崎空港の売店にも須崎屋の五三焼きが置かれることになった。  一日10個しか焼けない希少なカステラではあるが、空港利用の際に県外の人にも是非プレゼントしたい逸品である。

昔からカステラは散々食べてきたが、この須崎屋の五三焼きは確かに【究極】の域にあると思う。 しっとりとした繊細な舌触りと上品で濃厚な風味、あと味のすっきり感、どれをとっても完璧である。 「実は賞味期限の頃が一番しっとり感が出てくるのですが・・」と伊藤氏は言う。 マイペースでコツコツと納得のいく五三焼きを焼き続ける菓子職人である。
 

春夏秋冬の年4回出版される「楽(らく)」は、その格調の高さからいつまでも大切に保存しておきたいいわゆる【永久保存版】の情報誌である。  そして今回(バックナンバー・11:上の写真)の春期号は【島原半島特集】だった。 この中にも須崎屋の五三焼きが1ページ全体にアップ写真で紹介されている(下の写真)。


永久保存版の長崎情報誌「楽(らく)」は、定価1050円(税込)。 県内の各書店で販売されており、当店でも今回の【島原半島特集号】は販売している。 

去10冊のバックナンバー(下の写真)も注文すると手に入れることが出来る。 県内の歴史や文化などのあらゆる情報を、より深くより豊かな文章で紹介してあり、プロ写真家による詩情豊かな写真との絶妙なマッチングは、ページをめくるたびにため息が出るほどの完成度である。 




| 【まぼろしのカステラ】 | - | - | posted by ino-haya - -
【まぼろしのカステラ】その4 11:37
有家町「須崎屋」5代目・伊藤代二氏が、「おかげさまで、【ザ・ながさき】という雑誌に掲載されました。  今度お持ちします。」と嬉しそうに話した。   毎日新聞に続く第二段である。  自分の事のように嬉しくなるのは、伊藤氏の人柄のせいなのか。   半世紀以上、ひたすらお菓子を作り続けてきた菓子職人の誠実さ、強さ、頑固さ、謙虚さ・・・・   小生は自分で気づかないうちに、伊藤代二という人物のファンになっていたようだ。 


定価300円のタウン誌【ザ・ながさき】は、県民の間で「ざなが」という愛称で呼ばれている有名な情報誌である。   県内のありとあらゆる情報が満載されている。  この有名誌に須崎屋の五三焼きカステラが紹介されたのだ。   次は、テレビに伊藤さんのカステラを焼く映像が出ればいいなぁ、なんて勝手に思ったりする。

しかし、「この取材に答えている間にちょっと油断しまして、火の調整を誤って失敗しました。」と伊藤氏が言った。   五三焼きは普通のカステラと異なり、つきっきりで火の調整をしなければならない真剣勝負のカステラなので、刀鍛冶同様に仕事場には入れないのが原則かもしれない。  しかも本人が長い間の経験と努力工夫で編み出した秘伝が詰まっているので、記録映像に撮るのは無理なのかもしれない。   


 
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【まぼろしのカステラ】その3 21:22

 猪原様
       【ご報告】

こんばんは、夜分遅く申し訳ありません。
K・Yです。

今日、A市役所 企画振興部で
H屋、S堂、G軒、B堂、須崎屋の
五三焼カステラの試食審査を30人で行いました。

その結果、おいしいと思われるものに1票の形式で、
/楮蟆亜18
■伐亜6
S堂 3
ぃ惰押2
ィ埜 1
という結果になりました。

公平な目隠しでの試食審査をして、以上の結果が出たということは、やはり須崎屋の五三焼きはダントツに美味しいという証拠になるのだろう。    「企業と家業はいろんな意味で異なる」と、よく人に話すことがある。   「家業」は利潤追求のみで動いてはいない。   ナイフの世界で言えば「ファクトリー・ナイフとカスタム・ナイフ」あるいは「製品と作品」の違いである。    

須崎屋は「家業」である。  しかも須崎屋5代目の五三焼きカステラは利益を求めて作っている訳ではない。    
職人としての全精力と誇りを掛け、「感動」をお客様に届けたい一心からである。    

日本の木造建築で言えば、白鳳時代を頂点として後の時代の木造建築は凋落していく。   理由は簡単だ。   経済の概念が入ってくるからだ。   職人も「いい仕事」より「儲かる仕事」を選ぶようになっていった。   須崎屋5代目の作る「五三焼き」は、そういう意味では「作品」である。   《究極の五三焼き》としては最後のものになるのかも知れない。

県内の有名なカステラ屋が使っている鶏卵は、そのほとんどが島原半島で生産されているという事実を知らなかった。   国内でカステラの本場が長崎であるなら、その味を左右していたのは島原半島だったのである。
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【まぼろしのカステラ】その2 11:10
昨日コラムに更新した【まぼろしのカステラ】が反響を呼び、すでに当店の在庫は完売しました。  

すぐに須崎屋には追加の注文を流しましたが、一日10箱しか出来ないのでご迷惑をおかけする事もあると思います。  どうかご了承くださいませ。
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【まぼろしのカステラ】 12:22

昨年の12月に南島原市有家町在住の友人I 氏が当店を訪れた。  「菓子職人の父が数年かかってやっと完成させました。  カステラの中でも最高級の五三焼きです。  材料も高級地鶏の新鮮な卵、砂糖も京都産の和三盆(わさんぼん)を使っています。  試食してもらえますか?」と、包装された試食用のカステラを手渡した。(高級地鶏=烏骨鶏)

「あの・・なぜ “五三焼き” って呼ぶんですか?」

「普通のカステラは鶏卵をそのまま使用しますが、五三焼きは卵黄と卵白の配合の割合が五対三、あるいは卵黄の配合比率をもっと極限まで高めます。
水分を多量に含む卵黄を増量した五三焼は焼き上げが難しく、ごく一部の熟練職人しか作ることのできない技術の結晶なんです。 深く濃厚な甘みとキメの細やかさは、職人の愛情とこだわりがないとできません。  しかも、一日に少量しかできないんです。」
 
「へぇ〜・・・すごい・・・あのぉ・・・“ワサンボン”ってなんですか?」

「和三盆は日本の砂糖の種類のひとつで黒い蜜糖の成分を抜く為に盆の上で粗糖を練り上げる作業を三回行う事から和【日本】三【三回】盆と呼ばれたのが名前の由来です。  実際には白きを尊ぶ風潮の為に五回は練り上げます。  日本の砂糖【和糖】の中では最高級品です。」

「・・・・究極のカステラですね。   とにかく食べてみましょう。」

ちょうど、カステラの本場・長崎市から三人の中年女性が来店していたので試食をしてもらうことになった。  なんと、その中の一人はかつて長崎市内のカステラのメーカーで働いていた人だった。

「・・・すごく上品で深みのある味です。  五三焼きはいろんなメーカーのものを食べたけど、こんなに美味しいのは初めてです。  底にまぶしてあるザラメもジャリジャリせずにスーと舌で溶けますね。  これは好みの違いもあるでしょうが・・・」    カステラには一家言ある長崎の女性が3名ともその場ですぐに購入することになった。

それから二ヶ月ほど経った昨日、I 氏が再び訪れ綺麗に箱詰めされた五三焼きのカステラを数箱持って来て「どこにでも置くつもりはありません。  オンリーワンを追求しているというこの速魚川で販売してもらえませんか?」とたずねた。   
すごく嬉しかった。  二つ返事で承諾した。

「この箱は2号(0.75斤=450g入り)で、1800円売りです。  他のメーカーは3000円ほどで売っていますが、職人である父が頑固でどうしても譲らないんです。」とI 氏が言った。  江戸時代から連綿と続いてきた老舗菓子屋の意地なのだろうか・・・・ 

「できたてよりも一週間ほど経過して水分が生地全体に浸透した頃が一番美味しくいただけるそうです。  この半分のお手頃サイズもまもなく持ってこれると思います。   試食用のカットものも置いていきます。  来店されるお客様に是非勧めてください。」と言って帰って行った。 

       ★ 須崎屋謹製 「五三焼き」カステラ  1800円(税込み・限定販売)   

         ご注文は ⇒ 猪原金物店 0957−62−3117  メール: info@inohara.jp


                   須崎屋 0957−82−2855

    (運賃別途で地方発送も承ります。  一日限定10箱の生産ですのでお待ち頂く事もあります。)



※ 参考資料 出展:伊藤家過去帳

初代  伊藤 安次郎 (慶應3年〜明治7年)  (文政3年生まれ〜明治7年)
2代目 伊藤 傳次郎 (明治7年〜明治33年) (弘化2年生まれ〜明治33年)
3代目 伊藤 萬吉  (明治33年〜大正13年 )(明治7年生まれ〜昭和19年)
4代目 伊藤 洲二  (大正13年〜昭和39年) (明治35年生まれ〜昭和56年)
5代目 伊藤 代二  (昭和39年〜現在) (昭和12年生まれ〜現在)

○ カステラの最高峰 幻の「長崎五三焼カステラ」
須崎屋は創業慶應3年(1867年)に長崎港、天草港、 堂崎・須崎港の間で海運業を営んでいた伊藤安次郎が、当時甘いものはたいそう貴重であった長崎カステラを地元の人に食べてもらいたいとの思いから長崎で作り方を学び、カステラ作りに必要な小麦粉、砂糖は本業である海運船で長崎から運んで作ったのが始まりです。今は5代目伊藤代二にのれんを受け継いでいます。

 須崎屋の屋号は、店舗の前が天然の港になっており、その名前が須崎港だったのと、運搬船の名前が須崎丸であったので、「須崎屋」と名づけました。二代目傳次郎までは海運業と製菓業の両方を営んでいました。

 三代目萬吉は長崎での菓子職人として修行の時に、卵の白身だけを使った白菊カステラ、黄身だけを使った黄菊カステラ、そして、卵の白身の分量を減らして濃厚でしっとり感のある「長崎五三焼カステラ」の製法を体得しました。
その製法は4代目洲二、そして、5代目代二と受け継がれ今日に至っています。

 カステラはそもそも重曹、イースト菌、ベーキングパウダーなどの膨張材を一切使わず、卵の膨らみだけで焼き上げます。「長崎五三焼カステラ」は、濃厚でしっとり感を引き出すために卵の白身を一定量以上取り去り生地をこねます。そのため、あわ立て、中混ぜ、泡きりを丹念に行い、そして絶え間ない火加減の調整で慎重に焼き上げます。当然ひとつひとつ菓子職人が手焼きしますので量産することはできません。(1日限定10個)

 長崎カステラを作っているところはたくさんあっても、長崎五三焼カステラを焼き上げることができる菓子職人はほんの数人です。

 今回、極上の抹茶に負けない上質な存在感を開発方針として、従来の長崎五三焼カステラの伝統製法にさらに磨きをかけ、使う材料ひとつひとつにこだわり、平成の新たな五三焼きカステラとして生まれかわりました。
生地には稀少な和三盆糖と烏骨鶏の卵を使い、ザラメは純度99%の上一等氷砂糖を砕いて敷き詰めました。

五三焼カステラは、作った日から7日位が一番おいしく召し上がれます。
焼き上げたカステラがしっとり馴染むのに7日位かかります。

 深く濃厚な味わいと後味のすっきり感をお楽しみください。

                        須崎屋 五代目 伊藤代二
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