【11弦ギター奏者・辻幹雄】

2012.03.15 Thursday

0
    昨夜の「11弦ギター・辻幹雄コンサート」は、特別に広報もせず成り行きに任せて、来店客の何名かにクチコミでお知らせしただけだったが、40数名の辻幹雄ファンが集まって盛況のうちに終了した。
    なにか懐かしい、優しく包み込むような演奏に涙を流す観客も多かった。 11弦ギターという広い音域で、穏やかに伸びやかに太古の自然と歴史が物語られていく・・・・そんな感覚を覚えたのだった。

    大柄で朴訥とした雰囲気を持つ辻氏は、コンサートの前に金物店内を見て回りながら「う〜ん・・・」と何度もため息をついた。 手道具に対する想いが強い人だと直感した。 展示してある道具類についてしばらく言葉を交わすうちに、辻氏の悠然と流れる大河のような暖かい人柄が伝わってきた。 秋田出身。 今月24日~25日に長女の結婚相手の両親に会うために上京することになっているが、偶然にも相手方の実家は秋田である。 東北と九州、秋田と長崎が同じ月にふたつの縁(えにし)で結ばれることになった・・・・

    辻氏は前日(13日)まで東日本大震災の被災地・石巻(いしのまき)にいた。 彼の乗る三菱パジェロ(ランドクルーザー)は千葉県在住なので習志野ナンバー。 この車をひとりで運転して翌日は長崎県島原市にいるのだから驚きである。 「すでに30万キロ走っています。 全国あちこち移動しますが、一年間の走行距離がなぜかちょうど6万キロになるのは不思議です。」と話してくれた。  


    「コンサートの時は、写真やビデオ録音はご遠慮願えれば幸いです。」とのことだったので、辻氏の素敵なステージの写真はないが、翌日の午後、次のコンサート地・大分に出発する前に写真を撮った(上と下)。 三女は辻氏にすっかり懐いており、出発間際には辻氏とハイタッチを交わす始末。 ・・・ったく。



    日本の源郷といわれる熊野。 世界遺産にも登録された「熊野古道」の終着点が「熊野本宮大社」である。 歴史上の天皇家や朝廷、時の権力者や多くの大衆がこの「熊野詣(もうで)」をしてきた。

    「熊野本宮大社」で二千年以上続けてきた神々に捧げる伝統ある「神楽」。 現在の宮司である九鬼家隆氏と辻幹雄氏、パントマイム俳優・清水きよし氏等によって新しい神楽を作るプロジェクトがスタートしたのが2003年だった。 数年間をかけて21世紀の新作神楽が完成していくドキュメント映像を収録したDVDを観て感動を覚えた。(上と下の写真・DVDのジャケット) 

    11弦ギターという洋楽と篠笛、琴などの和楽が融合し、パントマイムによる神楽舞の振り付けが入り、熊野はいよいよ世界の熊野になっていく。 この2つの新作神楽「祈り」と「熊野」を辻氏が作曲し演奏している。 昨夜のコンサートでは「龍神の舞」と「祈り」も演奏され会場に感動のため息がもれたのだった。 

     
    1