甲斐犬「ジン」の成長日記・その13

2004.12.15 Wednesday

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    朝子が、「ねえ、お父さん、ジンとワタシの写真ば撮って」と言ってきた。    「時々、撮ってやりよろうが」と言うと、「年賀状の写真にするとさ」と言う。    ( ケッ! どうせ印刷なども小生にさせるつもりだ。)

     日頃、散々ジンをいたぶっているくせに、友達には見栄を張りたいのだろう。   心理が見え見えだ。    駐車場でジンを抱いて撮影することにしたが、大きくなったのでジンは抱かれることを嫌がるようになっている。

     もう、生後半年を過ぎたので、体重は10キログラムを優に超えている。    歯も完全に成犬の歯に生え変わり、風格も出てきた。    人が近づくと、うれしいのだろう、慌てて毛布や犬用のガムをくわえて、しきりに尻尾を振りながら身体を摺り寄せてくる。

    このジンの奇妙な愛情表現は、「人を咬んではいけない」という躾(しつけ)と「相手(人間)に対する最大の愛情表現が甘噛み」であるジンの内部葛藤による結果として現れているようだ。    

    甲斐犬「ジン」の成長日記・その12

    2004.11.15 Monday

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      「子犬がウンコをする時、ワンツー、ワンツーと掛け声をかけ続けます。    すると、散歩などをする前に、同じように掛け声をかけると、慌ててウンコをするようになります。」と、陶芸家で犬の調教師の大石氏が教えてくれた。        あの有名なパブロフの犬による「条件反射」の実験そのものである。

       甘噛みをしていたジンの乳歯が、次第に抜け始めた。    毎日、与えている犬用のガムに血が付くようになった。     次第に落ち着きを持ち始めているようだ。   家族や観光客、近所の人達の愛情をふんだんにもらってすくすく育ったせいか、本当にやさしい犬になった。     もう、本来の猟犬にはなれないかもしれない。

       ときどき、猛島海岸に連れて行き、鎖をはずして開放してやると、うれしそうに貝殻やいろんな漂着物の匂いを嗅いだり、カモメやカラスなどの鳥を追って、海岸線を一目散に走っていく。     海岸に落ちているペットボトルなどに砂を入れて、思いっきり投げると、獲物を追いかけるみたいに走って、必死でペットボトルに飛びつく。    その時の姿は、「猟犬」そのものだ。

       添付写真で分かるように、次第に「虎毛(直毛の剛毛)」になりつつあり、黒色のベースに少しずつ茶色が混じり始めた。     まさしく「甲斐犬」だ。     犬嫌いだった女房が、今では孫のようにジンを可愛がるようになった。     呼ぶ時も、「ジン」ではなく「ジンちゃん」だ。      朝子のジンに対するいたぶりは、母親のジンに対する愛情への嫉妬心もあるのかもしれない。

      甲斐犬「ジン」の成長日記・その11

      2004.11.08 Monday

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        日に日に、朝子のジンに対する「愛情表現」はエスカレートしていく。

        「ヒッヒッヒッヒ・・・今日ね、ジンのウンコに好物の煮干ば刺したら、ヒッヒッヒ・・・それば、食べたとよ・・・・・クックックック・・・・」、「!!!!?・・・・・・」

         鬼だ・・・   ジンはいつもウンコをした時は、けなげに「キュウ〜ン」とないて教えてくれる。    ということは、当然自分のウンコの存在は本能的にも嫌いなはずなのだ。     煮干が大好きなのも、やはり本能だろう。     朝子はその二つを合体させて、どう反応するか観察したかったのだろうか?・・・・・・

         その行為を聞かされた時、小生は別の意味で愕然としたのだった。    【俺も昔、同じようなことをした】という事実を思い出したのだ。    い、遺伝なのだろうか?・・・・と、恐る恐る考えた。     小生の場合は、対象が「犬」ではなく、「ニワトリ」だった。

         現在の駐車場は、昔は屋敷だった。    裏の方に広い庭があり、そこが遊び場だったのだが、小生は【ニワトリを飼う青年】で、チャボという種類のニワトリをつがいでもらい「ブリーダー」みたいなことをしていた。     チャボは、他のニワトリより卵を孵(かえ)すのがうまい、という特性を生かして、別のいろんな種類の鳥の卵を抱かせた。     軍鶏(しゃも)、キンケイ(朝鮮半島にいるキレイなキジの仲間)、アヒル・・・・とにかく、いろんな卵を孵して飼育した。

         パブロフの条件反射やその条件反射同士がぶつかった時の原始的な葛藤、ニワトリのメスの母性本能が、五感のどれから誘発されるのか?、ニワトリの飛翔力はどこまで伸びるのか?、などいろいろ実験をした。

         中庭には当時、タタミ何畳かの畑があり、トマトやキュウリや茄子も自分で栽培していて、その土壌にはミミズが豊富に住んでいた。     ニワトリは当然、ミミズが大好物で、小生が鍬を持って畑のほうに向かうと、大群で(といっても10羽ぐらい)ついて来て、土を掘った時に出てくるミミズを我先にと奪い合って食べるのだった。    そのうちに、小生が鍬を手にするだけでニワトリ達は慌てて寄ってくるようになった。

         同時に、白いタオルをすばやく振ると、鳥達は異常に恐怖心を持つことがわかった。   恐らく、本能的に猛禽類の翼を連想するのだろう。    そのタオルで、ニワトリ達を追い掛け回し、そのうちに、タオルを手にするだけで、慌てて逃げるようになった。 

         さて、右手に鍬、左手にタオルを持ったら、ニワトリ達はどう反応するのだろうか?・・・ 

        その時の情景は、今も眼に焼きついている。    ニワトリ達は明らかに、自分達の内部に刷り込まれた二つの異なる条件反射の対立で、当惑、いや【葛藤】していた。  10羽ほどのニワトリ達の眼は一様に落ち着かず、自分の脳で起きていることも認識できずに、ただ右往左往するだけだった。 

         添付写真は、朝子に可愛がられるジン。   この風景を、動物虐待と観るか、スキンシップと観るか・・・・当人同士しかわからないだろう。

        甲斐犬「ジン」の成長日記・その10

        2004.10.20 Wednesday

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           また、台風だ・・・・ええ加減にしてほしい。

           2年ほど前に、市内にある県南保健所に「犬の里親登録」をしに行った折に、犬を飼うに際してのいろんなマニュアルをもらった。    その中で、受付の担当者が個人的に渡してくれた一枚の紙に書かれた内容がすごく印象的だったので以下に紹介する。

                「 犬から人間への十のお願い 」

            一、  わたしの命はせいぜい十年から十二〜十三年です。
                あなたが私を引き取り、生活をしてきてくれたことを考えやが      て、あなたと別れる日がくるのはとても悲しいことです。

            二、  あなたが私に何を望んでいるかを、私が理解する為の時間を少      し与えて下さい。

            三、  私に信頼というものを教えて下さい。
                私はそれによって、生きているのですから。

            四、  罪人のように、私を永くゆわえっぱなしにしないで下さい。
                あなたには仕事や楽しみ、そして友達がいるでしょうが、私に      はあなた以外にはいないのですから。

            五、  私と時々話をしてく下さい。
                たとえ、あなたの言葉のすべてを理解できないにしても声の調      子でそれが私にはわかりますから。

            六、  私はあなたからどの様に扱われたか、ということは絶対に忘れ      ません。

            七、  あなたが私を叩く時、私のあごはちょっとした動きであなたを      傷つけることができるけど、私は決してそんな事をしない
                ということを、考えて見て下さい。

            八、  もし訓練中に私にやる気がないとか、なまけている様に見えた      ならその時私は長い間日向に放って置かれたか、虫の居所が悪      い時なのです。

            九、  私が老いたら大事にして下さい。
                 あなたもやがては老いるのですから。

            十、  私にはそんなこと無関係とか、意味がないとか、私が邪魔だと      か言わないであらゆる行動を私とともにして下さい。全て、私      にとってはあなたのそばに居られるのが一番幸福なのです。

                             (読み人知らずードイツより)



          この文は、若いナースの頃、15〜16年前に友人から頂きました。(吉田)



           添付写真は、市内の猛島(たけしま)海岸で、次女・小夏とジンのツーショット。   ジンの顔つきや格好は、すでに成犬の雰囲気だ。    しかし、精神年齢はまだガキで、上記の「犬から人間への十のお願い」を語っているであろう賢そうな犬とは、あまりにかけ離れているような気がする。

          ジンの体重は、すでに7.3kg(!?)。

          甲斐犬「ジン」の成長日記・その9

          2004.10.14 Thursday

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             毎朝、丁度6時半に一階の居間から、ジンの「キャウ〜ン(誰かウンコに連れてって)」という泣き声が聞こえてくる。      家族の誰も起きようとしない。   慌てて一階に降りて、ジンを外の駐車場に連れ出すと、数分もしないうちにウンコとオシッコをする。(俺だってオシッコを我慢しているのに)

             ウンコ(あるいはオシッコ)をしている最中に、ジンはすまなそうな目で、一度こちらを見る習慣がある。

             駐車場の縁台の足にジンをつなぎ、トイレットペーパーをトイレから持ち出して、駐車場に落ちているウンコを丁寧に包み込み、トイレに流す。     その間、ジンは置き去りにされたと思っているのか、「キャイ〜ン(置いてかないで)」と鳴く。    早朝でもあるし、近所の手前、再び慌ててジンを家の中に連れて行く。

             早朝に初めて会う時は、本当にうれしそうに身体を摺り寄せてくる。    ぎゅっと抱きしめる小生。      もうジンにメロメロだ。     家族で小生にかまってくれるのはジンだけだ。 

             添付写真は、夜のいつもの風景。    ジンが一番気に入っているピンクのバスタオルを自分で床に敷いて、丸くなって寝る。     まだ、睡眠モードの前で、ゴロゴロひっくり返ったり、子供達に相手をせがんだりしている。    もう、立派な犬小屋も駐車場の端に準備はできているのだが、みんなが手放せないでいる。

             10月末の3回目の予防接種が終われば一安心だから、そのあとでもいいか・・・・とか、いろんな言い訳を考えている。    このままじゃ、お座敷犬になってしまうかも・・・・・ 

            甲斐犬「ジン」の成長日記・その8

            2004.10.02 Saturday

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              9月の末に、動物病院に二回目の予防接種とフィラリア及び虫下しの錠剤をもらいに行った際の体重測定では、ジンの体重は、なんと5.3kgであった。

               動物病院の先生から、「肥満ですね。 ちゃんと餌の量は決めて与えてください。  肥満がひどいと、仔犬の時期はその重量で股関節などに障害が出てくることがありますから。」と注意された。     ドッグフードしか与えていないのだが、確かに量はいい加減だった。   生後6ヶ月までの仔犬が一番餌を食べるのだが、中型犬は一日に550グラムが目安になっている。    帰って、家族の皆に、「ジンが肥満げな。   餌の量を管理せんばダメらしか。」と言うと、「ジンが肥満!?・・・ ハッハッハッハ・・・」と大笑いだった。

               その肥満犬ジンが、中庭に飼っている日本石亀のサヨとサワノの脱走を未然に防ぐという手柄をたてた。    急に温度が低くなって、中庭の亀達がソワソワし始めたのだが、とうとう速魚川の入り口から駐車場に脱走したのである。    ジンは、毎朝、速魚川の道路沿いの縁台に繋ぐようにしているので、いち早く発見して吼えたらしい。    お向かいの宝飾時計店・欣喜堂のご主人が、ジンの異常な吼え方に気がついて、ジンの吼えている方向を見てみると、石亀がすごい速度で脱走しようとしていたという。

               「猪原さん!  お宅の石亀が逃げてますよ!」と教えてくれて、すぐに亀を捕獲した。    石亀が当店を出て行くと、後の運命は知れている。    車にひかれて「のし亀」状態になるか、なんとか川や池などにたどり着いても、餌や環境で最後は死ぬだけだ。    二度の脱走計画は、ジンの存在で見事に打ち砕かれた。   でかしたジン!!   ただの大飯食らいではなかった。

               しかし、人の出入りの多いところに生活しているおかげで、しっかり人間にすれてしまい、どんな人にも尻尾を振って愛嬌を振りまく節操のない犬になってしまった。     

               もう一度、初心に戻り「甲斐犬」としてのあり方、哲学なるものを学ばせなくては、番犬にすらならない。    猪や熊に向かっていく勇敢さと、主人以外には絶対になつかない忠実さを併せ持つ幻の名犬、ほかの犬種とは交わろうとしない孤高の天然記念物「甲斐犬」・・・・それが、「あの、猪原んがたの真っ黒か犬は、誰にでん尻尾ば振って、媚(こび)ばかり売っとるげな。    相手が女の人ならすぐに腰ば使うらしか。    いやらしかねえ・・・」    「やっぱり、飼い主に似るて言うけんね。」    

               ジン・・・・どんなに世間のヒンシュクを買っても、お互いがんばって生きていこうね!!

              甲斐犬「ジン」の成長日記・その7

              2004.09.21 Tuesday

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                ジンの体重は4.3圓砲覆辰拭     ジンにとって生まれて初めての海を見せに連れて行った。

                 初めは怯えて、波打ち際まで近づかなかったが、次第に慣れてきたのか砂浜を走り回るようになった。    いろんな匂いがするのだろう、立ち止まっては砂浜に落ちている海草やゴミの匂いを嗅いでばかりいる。

                 一緒に来ていた朝子に、「ジンの写真を撮るから【波打ち際】に犬と並んでくれ」と言うと、嫌がるジンのクサリをグイグイと無理やりに引っ張り、単なる動物虐待の写真にしかならなかった。     「もういいから、手前で撮るからこっちに来なさい」と言って至近距離から撮ることにした。(添付写真)     

                 時々配達などに行く時、ジンを助手席に座らせるが、慣れていないので落ち着かず、次第に生あくびなどして「車酔い」モードに陥る。     最後は、運転者の小生に寄りかかってきて、腕にお手をした状態になり、涙目でジッとこちらを見て「早く開放してください」と訴えかけてくる。     まあ、しかしこれも社会生活入門の訓練の一環だから仕方ない。

                 不思議なのは、散歩の訓練をさせようと道路に出ると、当店の敷地から絶対に離れようとしない。     しゃがみこんで足を突っ張り動こうとしないから、鎖でズルズルと引きずることになるが、強情で絶対に従わない。    普通の子犬だったら好奇心旺盛なので、どんどん外に出て行きそうなのだが、ジンはそうではない。

                 散歩犬として飼ったのに、これでは意味がない。    超お坊ちゃまなのだ。

                甲斐犬「ジン」の成長日記・その6

                2004.09.08 Wednesday

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                   ジンの体重は3.3kgになった。    仔犬は一日に平均19時間ほど眠らなくてはならないらしい。     動物の体重の65%以上は水分でできているから、ジンは2kg以上の速魚川の水を含有していることになる。

                   確かに、居間の床でウトウト眠っていることが多い。    そして、起きると水をガブガブ呑んでいる。     小夏が夕方、近所を散歩させているが、次第に遠くまで行けるようになったという。    本格的な散歩デビューの日も近いようだ。

                   速魚川の川岸に、猫じゃらしみたいな草がびっしり生えているが、その草むらが大好きで、中に入って嬉しそうに自分でじゃれる。     小夏が「どうして草の中でじゃれるの?」と聞くから、「もともと、甲斐犬は山岳犬だから、森や林の草むらを好む遺伝子がそうさせるとやろ」と答えておいた。

                   添付写真は、眠っているジンの頭に、朝子が面白がってバスタオルを巻いた枕をすけたところ。      この後、この高枕でまた眠ってしまった。     寝る子は育つ・・・・・

                  甲斐犬「ジン」の成長日記・その5

                  2004.09.04 Saturday

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                    ジンは、昼間は一階の居間に、夜は二階の娘達の部屋にと、移動させられながら生活している。    仔犬用の小さなゲージも次第に不似合いになってきた。

                     最初は、あたり構わず床の上にウンコやオシッコをしていたが、最近は屋外でしたがるようになってきた。     朝から、クンクン鳴くので外に連れ出すと、すぐにオシッコとウンコをするのだが、我慢していたのだろう、すごい量だ。     ジンが我が家に来て、本日でちょうど一ヶ月になる。

                     この時期になると、歯(乳歯?)がかゆいらしく、何にでも噛み付くようになった。   まだ甘噛みだとはいえ、仔犬の歯は小さく尖っているので、手などを噛まれると痛い。    あまりひどい時は、両肢を握り床に仰向けに押さえ込んで、静かに力を抜くまで待ち(唸ったり悲鳴をあげたりする)、解放してやることにしている。

                     甲斐犬は、日本犬の中でも気性が荒い方なので、人を噛まないようにしつけなければならない。    

                     添付写真は、サン・ティグ・ジュペリの「星の王子様」に登場する「きつね」にそっくりだったので選んでみた。     挿絵も筆者自身が描いているのだが、機会があったら本を覗いて欲しい。    絶対に「これだ!」と思うはずだ。      最近は、写真のように駐車場のベンチにもジンを繋ぐようになった。     いろんな人に接することで社会勉強させなくてはならないからだ。     しかし、「猫ですか?」とか「熊の子供みたい」とか声をかける人が多い。    やはり、犬の子供にはあまり見えないらしい。

                    甲斐犬「ジン」の成長日記・その4

                    2004.08.25 Wednesday

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                      体重2500グラム・・・・・どうなっているのだろう?     わずか3週間で二倍だ。

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                       島原動物病院に小夏と朝子を伴って、ジンを連れて行った。     口頭で仔犬のしつけや、注意点を聞いて、診察台へ。     受付の横には、フィラリアの入った瓶が置いてあった。     「はるさめ」か「糸こんにゃく」を連想する直径1ミリほどの白い半透明の長い糸状の物が瓶の中に、気味悪く巻いていた。

                       終戦頃に軍用犬(シェパード)を訓練した経験があるという老人に聞いた話だが、ある野良犬が、フラフラしながら瀕死の状態で原っぱを歩いているのを捕獲して、恐らくフィラリアだろうと判断し、軍用犬の訓練をしていたグループのメンバーを集め、残酷だが勉強のためにと「生体解剖」をしたらしい。

                       まだ動いている心臓をメスで切り開いたら、心臓の中からフィラリアの成体がウジャウジャ出てきたというのだ。     よくもこんな状態で心臓が動いていたものだと皆驚いたという。  また、フィラリアという犬独特の寄生虫病の恐ろしさを目の当たりにした、と述懐された。

                       注射の翌日の夕方に、虫下しとフィラリアの混合薬(錠剤)を一個、ジンの口に入れ、手で上下のあごをしっかり押さえた。     ゴクン、と呑み込む音がするまで押さえていた。   獣医さんの指示どおりに爪も切ってやったが、一本だけ深爪して、「キャイン!」とジンが泣いた。     嫌がる風呂も入れてやった。     そういう小生を、ジンは明らかに怖がっている。    親の心、子知らず・・・・こんなに愛しているのに。